Behind the build — Day 003

つくり方の全容

「AIサイト100連発」day3、商店街の角の個人経営イタリアン「トラットリア・ロンディネ」。ちょうど Claude の新しいモデル Fable 5 が出たので、その力を試したくて——この日は最初、ケース選びから何まで丸ごとAIに「おまかせ」してみました。出てきたのは、無難で凡庸なもの。そこで目指す仕上がりの参考イメージと、使う写真素材を“先に”渡して作り直すと、別物になった。今回のキモは、指示の巧拙よりも前の一手——「何を見せ、何を素材として渡すか」を先に決めることでした。完成形は、いちばん下で。

01

「おまかせ」は、凡庸になる。

おまかせで作らせた凡庸な初回(修正前)
修正前 — 丸投げの初回。無難で、似た顔

ここが良くなかった:新モデル Fable 5 を試したくて、ケース選びから丸ごとAIに任せた初回。きれいではあるが、生成りの量産的な見た目で、これまでの日と似た顔。ちょっと詳しい人なら作れてしまう水準で、「え、これが?」の驚きがない。素材も目指す絵も渡さないと、AIは“平均的に無難”へ寄る。

ここで方針転換丸投げをやめる。「目指す仕上がりはこの参考イメージ」「使う写真はこれ」「この色は避けて」を先に渡してから作らせる。

02

参考を“見た目だけ”真似ると、読みづらい。

2色を均等に使い読みづらいポスター版(修正前)
修正前 — 2色が喧嘩して、読みづらい

ここが良くなかった:参考を「2色・手書き・ポスター」と表層で真似た版。緑と赤を見出しにも価格にも均等に使った結果、色で情報の階層が作れずチカチカ。既製の手書きフォントは“安っぽさ”が出て、参考にあった本物のレタリングの格に届かない。

出した指示色は1色を主役に、もう1色は“点”だけで効かせる。手書きフォントに頼らない。地と文字のコントラストを確保(暗い地に細い明色文字を置かない)。

03

素材とソースを“先に”渡すと、別物になる。

白エディトリアルに作り直した版
作り直し後 — 純白+朱赤1色の、静かな誌面

ここで激変:目指す品質の参考画像(白地に料理皿が影ごと浮く、雑誌的な誌面)と、実際の料理写真を先に渡して作り直した。色は生成りをやめ、純白+墨+朱赤1色だけに。同じAIでも、入力が変わると出力の格が変わる。店名も“ベタ”を避け、イタリア語で「つばめ」を意味する Rondine(ロンディネ)に。

出した指示デザイン方向はこの参考画像(白エディトリアル・番号+細い引き出し線)。色は純白+朱赤1色、生成りは使わない。和文=明朝、欧文=Garamondのイタリック。店名は素朴でおしゃれな、耳馴染みのよいイタリア語(ベタは避ける)。

04

皿を“浮かせ”、線で“指す”。

透過の皿を白地に浮かせ、斜めの引き出し線で番号と結ぶ
今週の黒板 — 皿が浮き、線が番号を指す

仕上げの肝:料理写真は背景を透過させ、白い紙に皿が影ごと浮くように(参考画像の核)。番号から皿へは斜めの引き出し線を——ただの飾りではなく、点は皿の縁に近づけ、線の終端は番号の位置に。斜め=リズム、点=対象、を両立させると誌面が締まる。

出した指示料理は背景透過のカットアウトにして、白地にdrop-shadowで皿ごと浮かせる(円形クロップで石板ごと見せない)。引き出し線は斜めに、点は皿に近接・線の終端は番号の位置に。

05

そして、完成形。

完成した全体(トラットリア・ロンディネ)
完成 — トラットリア・ロンディネ(全体)

ヒーローは、静かな白い皿から「パルミジャーノを削る手」の暗い厨房カットへ差し替え。白い文字組と暗い写真のコントラストでライブ感が出た。生成りに逃げず、純白+朱赤1色の抑制。「おまかせ」で出なかったものが、参考イメージと素材を“先に”渡すだけで出てくる。同じAIでも、最初に何を見せるかで仕上がりは変わる。完成した全体は、この画像のとおり。

「おまかせ」を、
やめてみた。

目指すイメージと素材を、先に渡す。同じAIでも、それだけで別物になった。

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