Behind the build — Day 022

つくり方の全容

day22は、ハンバーガー屋のモバイルオーダー。チェーン店でおなじみの「先に頼んで、着いたら受け取るだけ」を、個人のお店でもできるようにしました。お客さんは並ばない。お店は、いつも使っているものだけで受けられる——メニューはスプレッドシート、受け取り時間はスマホのあの「回して選ぶ」画面、注文はLINEで送るだけ。

できあがったハンバーガー屋 STACK のサイト。黄色い背景に手に持ったチーズバーガーの写真と、大きな『モバイルオーダー、できます。』の文字
できあがったサイト。写真の黄色を、そのままお店の色に

01

メニューの正体は、
1枚のスプレッドシート。

メニューを管理するスプレッドシート。カテゴリ・商品名・説明・価格・状態の列が並び、アボカド ベーコンの状態が『売切』になっている
店主が触るのは、このスプレッドシート1枚
ハンバーガー屋のメニュー画面。商品名・説明・価格が並び、売り切れの品は灰色で『本日売切』と表示されている
書き換えると、そのままサイトのメニューに(売切は灰色に)

メニュー(商品名・説明・値段・売り切れ)は、Googleのスプレッドシート1枚で管理しています。お店の人はそこを書き換えるだけ。新商品を1行足せばサイトに増えるし、売り切れを「売切」に変えれば、その品はサイトで自動的に灰色になって選べなくなります。管理画面も、ログインも、ありません。ふだんの表計算と同じ場所で、メニューの更新が終わります。

写真のことメニューに1品ずつの写真は載せていません。スプレッドシートに写真は入れられないので、文字だけをスプレッドシートで管理して、見た目はサイト側が守る形にしました。おいしそうに見せる役目は、上の大きな1枚の写真にすべて持たせています。

02

受け取り時間は、
スマホの「回して選ぶ」画面。

受け取り日時を選ぶ画面。日付・時・分が縦に並んだドラム式のUIで、中央の帯に『今日 7/13(月) 15:30』が選ばれている。下に注文内容とLINE送信ボタン
日付・時・分を回して合わせる。スマホのアラームと同じ操作

受け取り時間は、スマホでアラームをセットするときの、あの「くるくる回して合わせる」画面をそのまま持ってきました。日付・時・分を回して、30分刻み、数日先まで選べます。スマホのアプリでみんなが毎日触っている操作なので、説明がいりません。この連載でずっとやってきた「便利なアプリの画面を、そのままサイトに持ってくる」の、今回はここが主役です。

気をつけたこと選べる一番早い時間は「今から1時間後」から。過ぎた時間や、間に合わない時間をうっかり選べないよう、開いた瞬間に一番早い枠へ自動で合わせています。

03

注文は、
LINEで送るだけ。

LINEのトーク画面。緑の吹き出しで【STACK ご注文】として商品5点・合計¥4,040・受け取り日時が送信されている
送信すると、お店の公式LINEに注文がそのまま届く

「LINEに送る」を押すと、お店の公式LINEのトークが開いて、注文の内容がもう入力された状態になります。お客さんは、そのまま送信するだけ。届いた注文は、お店がいつものLINEで読んで用意します。裏で勝手に何かが動く仕組みは入れていないので、お店の人は、ふだんどおりLINEを見るだけ。難しい設定はいりません。

送られるのは、こんなメッセージです。誰が読んでもすぐ分かるように、商品・合計・受け取り時間を並べています。

【STACK ご注文】 ▼ 商品 ・ダブル STACK ×1 ・フライドポテト ×1 ▼ 合計 ¥2,060 ▼ 受け取り 7月13日(月) 15:30 受け取り

04

「受け付けました」も、
LINEにおまかせ。

LINEのトーク画面。お店から自動返信が届いている。『ご注文ありがとうございます』の確認と、受け取り1時間前までのキャンセル案内
送信直後に、確認とキャンセル案内が自動で届く

注文が届いたら、お客さんに「受け付けました」と自動で返したい。これは、LINE公式アカウントの自動返信を一度ONにするだけで用意できます。プログラムは書きません。ここにキャンセルのお願いも添えておけば、お客さんは送った直後に、確認と一緒に受け取れます。

ご注文ありがとうございます🍔 (このメッセージは自動送信です) 内容を確認して、受け取り時間に合わせてご用意します。 準備の状況は、このトークでお知らせします。 ▼ キャンセルについて お受け取り時間の1時間前までに、このトークからお知らせください。

05

そして、完成形。

完成形 PC。左に手に持ったチーズバーガーの写真、右に『モバイルオーダー、できます。』の大きな文字
完成 — STACK(PC)
完成形 スマホ。上にバーガーの写真、下に大きな文字とメニューへのボタン
完成 — STACK(スマホ)

デザインは、最初は黒を基調にした落ち着いた案で組んでいました。でも、お店の写真(鮮やかな黄色の背景に、手に持ったバーガー)を見て方向を変えました。写真の黄色を、そのままお店の色に。黒の極太文字を合わせて、昼・食べたい・軽やか、の空気に振っています。写真の黄色と背景の黄色をぴったり同じにしたので、手とバーガーが黄色の中に浮いて見えます。ハンバーガーは、写真が一番強い。だから写真に働いてもらいました。

「便利」は、いつもの道具の
上に作れる。

スプレッドシート、LINE、スマホでおなじみの操作——お客さんもお店も、すでに毎日使っているものだけでできています。新しく覚える道具はゼロ。それでも、並ばずに受け取れる。スプレッドシート、LINE、Googleカレンダー、Googleドキュメントに続いて、今回はモバイルオーダー。いつもの道具が、そのまま仕組みになる話でした。100連発は、まだ続きます。